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法人だより「れもん通信」Vol.13

子どもの成長に生かす、ICT・デジタルデバイス

 乳幼児期は、「触る・いじくる・試す」ことが大切になるので、日本の保育界は“実体験”を大切にしてきました。しかし新型コロナウイルスに遭遇し、オンライン化が急激に進んだいま、子どもとICTやデジタルについて改めて考えてみたいと思います。例えば楽器。太鼓はとても分かりやすい楽器です。叩けば音が出て、強く叩けば大きな音、弱く叩けば小さな音というように、原因と結果が明確です。一方で、電子楽器はボタン一つで音の種類もボリュームも変化する面白さがありますが、なぜそうなるのかさっぱり分かりませんよね。

 乳幼児期は、何かができるようになることよりも、身の回りの環境をいじくり倒し、世界を広げていく時期です。そうした実体験があるからこそ、仮想世界においても原因と結果をイメージでき、現実と仮想を区別することができます。では、子どもはどのようにICTやデジタルといった仮想的なツールと付き合っていけばいいのでしょうか。それは、それらが子どもの実体験を支え、広げることに役立つかどうかという視点です。

 例えば、オンラインを通じて遠くの人とコミュニケーションをとる。2020 年 11 月、レイモンド3 施設の年長クラスが、五所川原農林高校(青森県)の生徒と zoom を使ってお米について話し合いました(上記写真参照)。あるいは、子ども自身がデジタルカメラで撮影し、それをスクリーンに写して自分の発見を発表する。このように、スマホゲームのような仮想世界に没頭するのではなく、現実世界をより理解するためにICT やデジタルを活用しています。

 いま、小学校以降ではプログラミング教育が導入されてきています。これも、いわゆる仮想世界になりますが、ベースには幼少期の積木遊びや砂場遊びなどの実体験が不可欠です。こうした理由から檸檬会では、プログラミング的思考につながる実体験を促すおもちゃを全園で導入しています(幼児クラス)。各ご家庭においても、子どもと ICT・デジタルの関わり方について、改めて考える機会を設けてみるといろいろな発見があるかもしれませんね。

副理事長 青木 一永 博士(教育学)

テレビやゲームは、子どもに悪影響を及ぼす?

 コロナ禍での登園自粛措置や外出自粛で「ステイホーム」が合言葉となっていた2020年。そんな中、急激に需要が高まったのが、ゲームやアニメ、動画配信サービス、オンライン通話などが利用できるICTデバイスでした。子どもの生活にも強く浸透しているこれは、子どもの成長にどの様な影響を与えていくのでしょうか。

「ゲームばかりしていると頭が悪くなる」と子どもの頃に注意された経験がある方も多いのではないでしょうか。実はこれが「迷信」とは言い切れない側面を持っています。

れもん通信10号で副理事長の青木が触れているように、テレビやゲームは平面的な二次元の世界であるため、子どもが直接触れたりすることは出来ません。乳幼児期の子どもにとっては、世界の一部を手に取り触れる経験は必要不可欠です。当たったら痛かった、強く握って壊れた、というように実験を繰り返すことこそ学びの基礎となります。また、身近な大人やまわりの子どもたちと直接的なコミュニケーションをとることにより様々な感情が芽生え、自らをコントロールする力が養われます。そして認められることから自己肯定感が生まれる。そうした経験を積み重ねることで「非認知能力」は育まれていきます。

 テレビやゲームは、直接的な体験が難しこと、また刺激の強いコンテンツが多いことから、子どもの言動や社会性に影響を及ぼすとも言われています。ある研究では、テレビやゲームに費やす時間が長いと、就学期の「家庭内外の問題行動」「学校への適応度合い」「肥満の程度」などに影響するというデータもあります。※  その一方でテレビやゲームには、遠隔で人とコミュニケーションしたり、教育番組のコンテンツなどよい側面もたくさんあります。大切なのは一人きりで没頭する時間が長くなることを避け、語りかけたりいっしょに視聴しながら「これは適した内容なのか」「今、その子に必要な経験なのか」としっかり見極めていくことだと考えています。

施設サポート部 関西エリアマネージャー 淺井 須賀子

※中室 牧子・乾 友彦・妹尾 渉・廣松 毅 (2013).テレビやゲームは子どもの発達に有害なのか―21世紀出生児縦断調査のデータを用いた検証―

アンケート結果

 前号のれもん通信で「こどものスマホ利用の実態調査」というアンケートを実施させていただきました。ご回答いただいた皆様、ありがとうございました。結果は以下の通りです。

◇お子様はスマートフォンを使用しますか? …はい 63.3%/いいえ 36.7%

◇お子様は何歳から使用していますか?… 0歳9.7%/1歳38.7%/2歳22.6%/3歳19.4%/4歳3.2%/5歳6.5%

◇ 1日平均どれくらい利用しますか? … 30分未満 71%/30分〜1時間 22.6%/1時間〜2時間 6.5%/2時間以上 0%

◇どのような目的で使用していますか?…動画視聴87.1%/テレビ電話 29%/ゲーム 19.4%/通話 19.4%/音楽をきく 12.9%

 

 コロナ禍で家にいる時間が増え、ICTデバイスが必要不可欠だった中、多くの方が30分未満と時間を制限されていることから、子どもへの影響を考え工夫されていたことが伺えます。そうした中だからこそ「家での遊び方が知りたい」という声もお寄せいただきました。

 そこで次号では、「おもちゃでの遊び方をご紹介」「保育者が提案する子どもとの遊び方」などを予定しております。(変更あり)「子どもと家での過ごしかた遊びかた」についてのアンケートにご協力いただけるようでしたら、下記リンクからアクセスください。みなさまといっしょに作っていく「れもん通信」にご協力のほど宜しくお願いします。

アンケートはこちら >

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